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Brighture English Academy 代表。趣味はウクレレとかハイキングとかDIYとか旅行などなど。在米20年。シリコンバレーに住みつつ、日本とアメリカとフィリピンで会社経営しています。最近は英語教育がライフワークになりつつある。

2011年10月31日月曜日

アマゾンという名の黒船来襲

アマゾンがアメリカでKindleを売り始めて5年。ついにアマゾン、日本でも本格的に電子書籍を売ることにしたようで、もの凄い高圧的な条件を日本の出版社に突きつけているようです。

「こんなの論外だ!」アマゾンの契約書に激怒する出版社員 国内130社に電子書籍化を迫る

まあ確かに酷い条件だとは思うんですが、こうなるのを手をこまねいて待っていたのは他の誰でもない、日本の出版業界です。こういっちゃ悪いけど、

自業自得でしょう。

私がアップルに勤めていた頃、Sonyが出したブックリーダーを会社で買ったことがあります。たしか2004年ですね。アマゾンがKindle を始めるよりも1〜2年前です。その時点ですでに日本で電子出版を始めようと思えば始められるテクノロジーがすでにあったんです。

つまりこんなことが起きるまで、

7年間も時間があったんです。

しかし何もしてきませんでした。

2年ほど前にこのブログで「次は電子出版の時代」という記事を書いたんですが、その頃はまだiPadも発売されておらず、またSony のブックリーダーもアメリカでそこそこ売れていたので、今後はAmazon vs. SONY かな〜、なんて思っていたのです。日本のメーカーに期待していました。

が、結局Sonyはそのまま戦略の変更もなく、その後Nook、Nook Color などが出てきてまるでやられっぱなしです。

その後日本の出版業界がやってきたことと言えば、自炊本の取り締まりなど、おおよそ脳みそが腐っているとしか思えないような行動です。

そして今回の黒船来襲。

同じ日本人としては実に哀しいし悔しくもありますが、もう日本の出版社は完全に足下を見られています。

「どうせ自分たちでは何もできない、クズども」、って。

日本はどうも外圧がないとないも変れないようですから、今回の件も致し方ないと思います。それがイヤなら楽天ブックスあたりと真剣にビジネスを構築するしかないんじゃないでしょうか?

今回の件、日本にとってはむしろ良い薬なのかも知れません。

私個人としては、アマゾンでも楽天でもどこでもいいから日本語の電子書籍の販売を始めてくれればすぐさま顧客になります。

出版業界の皆様、もう徳川幕府じゃないんだから、既得権層を守ることばかり考えるのは止めて、 とっとと行動を起こしてください。


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4 件のコメント:

木内 さんのコメント...

1997年か98年頃、当時、私の勤めていた日立製作所の上司の一人がシャープと組んで、当時の日本で流行っていたPDAのZAURUSをベースに電子書籍サービスの事業化に取り組んでいました。が、今、考えてみると、それは文化的に出来ない事だったわけですね・・・。
皆さんご承知の通り、要素技術は何でも揃っているんですが、現在の日本では横並びや現状維持が優先されてしまいます。日本はこれからですね。

くさかべ れい さんのコメント...

こんにちは。
おととし渡米して東海岸に暮らしています。
歯切れのよいブログを楽しませていただきつつ、おおアメリカってそうなのかと勉強になることが多いです。
私もブログを持ち、つたない体験などを書いておりますが、まつひろさんのようなアクティブな生活とは程遠い引きこもり暮らしのため、世界が狭い狭い。
それにしても、日本書籍の電子化を海外で待つ身としては一日千秋の思いですね。
黒船の大砲が硬直化した日の丸ビジネスというか腐れアタマをカチ割るのを楽しみに待っています。

まつひろ / Matsuhiro さんのコメント...

木内さん
まったく残念な話ですね。アマゾンに憤っているヒマがあったら紀伊国屋書店なり楽天ブックスなり、もう電子出版を始めているところと一緒に日本での電子出版事業を立ち上げればいいのに。まったく頭が悪い話ですよ。

まつひろ / Matsuhiro さんのコメント...

くさかべさん、

そうですね。海外で暮らしていると日本の書籍の電子化はほんとうに一日千秋の思いですね。ここはアマゾンのショック療法に期待するしかないのかな、と思います。