2012年1月19日木曜日

CRMで犯罪予報~雨のち時々車上荒らし

アマゾンで買い物をすると「お客さまへのおすすめの商品」とか「おすすめの新製品」などが表示されるようになりますね。

また何か買おうとすると「この商品を買った人はこんな商品も買っています」なんて表示されて、色々な商品をお勧めしてくれます。これがまたツボを押さえていることが多く、思わず買ってしまったりするものです。

アマゾンはそれぞれの顧客の購入履歴を意味のある形で分類したり関連づけたりして、顧客が次に何を買う可能性が高いか予測しているのです。これは顧客関係管理(CRM:Customer Relationship Management)と呼ばれる手法で、アマゾンのみならず、ebay, Wall-Mart, Citibank などアメリカでは非常に多くの会社で採用されています。

人間は一定の行動パターンや嗜好がありますから、沢山の事例を集めれば数式モデルなどに当てはめて次に何を買いそうか予想できるというわけです。

さてお客さんが次に何を欲しがるか予測できるなら、もっと様々なことが予測できそうです。

例えば泥棒。

泥棒はよく、慣れ親しんだ特定のエリアを何度も狙うなどと言われています。それなりに下見も必要ですから、感覚的には普通の人が特定のコンビニやスーパーで買い物をするのとあまり変らないかも知れません。良く知っているスーパーはどこの棚に何があるかまで憶えていますから、買い物も手早くできますよね。

さて、アメリカはいまどの自治体も予算不足で悩んでいます。警察も予算カットの煽りで警官の数も減ってしまい、犯罪者を捕まえたくたって手が足りない状況なのです。

そこで数学者2名を含む5人の学者が、犯罪者の行動を予測するシステムを創り上げました。

このシステム、人種や性別などといった犯罪者のデータを管理するのではなく、どこで犯罪が起きているのかという「位置情報」に注目しモデルを構築しました。そして市内全域を500ヤード(およそ450メートル)四方のマス目に分け、過去にどのマス目でいつどのような犯罪が起きたのかが入力するのだそうです。すると次にいつどのマス目でどのような犯罪が起きやすいのか予想してくれるシステムが出来上がったのです。

またシステムの正確度を保つため、新しい犯罪が起きるとこのシステムに次々と入力されていきます。

さてこのシステム、現在サンタクルーズという小さな海辺の観光都市とロサンゼルスで試験運用されています。今のところは自動車荒らしと泥棒だけに限定して運用されているそうですが、警察官が減ったにもかかわらず例年よりも10%以上も多くの車上荒らしや泥棒が逮捕されているそうです。

例えばサンタクルーズは海岸沿いの町ですから、夏の間は観光客がどっと訪れます。すると海岸沿いで車上荒らしが増えるのだそうです。そして夏が終わると段々と市内に犯罪が発声しやすい場所が移っていくそうです。こうしたことは警察官も経験上は知っていたそうですが、極めて狭い範囲で予想してくれるため、警察官は先回りして車上荒らしが現れるのを待っていることができるようになったそうです。まるで「今日は天気予報で雨と言っていたから、今日は傘を持っていこう」みたいな感じのようです。現場の警察官の評判も良く、すでに100以上もの自治体から問い合わせを受けているそうです。

アメリカでも日本でも警察と言えば事件が起きるまで何もしてくれないような印象がありますが、こういったシステムの登場で大きく変わってゆくかもしれません。


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