2012年5月27日日曜日

腐敗する会社はどこも似たような匂い

私の本「僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる」の中で、90年代に倒産寸前だったアップルのダメっぷりについて丸1章割いて話しています。 どのくらいダメだったかという話はこことかこことかで紹介されていますので興味のある方は是非お読みになってください。

最近シリコンバレーに住む日本人の方からも「本読みましたよ〜」と声をかけて頂くことが多くなり嬉しい限りです。が、その後にギョッとするコメントを頂いたり以下のような会話が続くことが多いんです。

「うちの会社、アップルのダメ時代とソックリだよ…。」

「ホント?ウチの会社もだよ〜!」

「あれヤバいよね」

「出荷する前からパッチの話してるしね」

「やってる当事者が「ダメだな…」と思いながらやっているし……」

「いろんな製品があるのにどれもパッとしないんだよね〜」

「社内でプロジェクトが多過ぎて何やってるか、なにが最優先のプロジェクトなのかとか全然分かんないんだよね〜」

「犬連れてくる人、いるよね〜」

マジですか???
マズいですよ。
あの頃のアップルの加速度的な腐敗の進み方は本当に凄かったですから、これが本当なら経営陣の方々、相当な危機感を持ったほうがいいと思います。

ちなみにこうした会話を交わす相手は世界最大の検索エンジンの会社とかPDFを発明した会社など、誰でも知っている超有名企業にお勤めの方たちです。

それから話し相手が管理職の方だと、こんな会話に発展することもあります。

「社内政治、ホントにヒドいよね〜」

「うちの会社も松井さんの本のままだよ」

「ウチはもっとヒドいよ。ある部署が別の部署と同じプロジェクトを始めて、元の部署を乗っ取ったり…」

……。あんまりなので会社名は伏せておきますが、グローバル企業の社内の様子ってどこでもあまり変わらないようです。

日本企業は「経営不在」という別の形の病を感じますが、社内に犬を連れてくる人がいるとかバグだらけのままパッチ前提で出荷するとか、そういう社員レベルでモラルが欠落したような問題はあまり聞かないように思います。むしろ「間違った方向に努力し続けること
」が最大の問題、という印象です。

それに比べるとアメリカの企業はある意味分かりやすいですね。不真面目な社員は怠けだし、社内政治が激化し、そして見切りを付けた風向きに敏感な社員がドンドン辞めていきます。ですので病理が表面化するのが早いように思います。しかしどちらの病気も経営の問題であることには変わりがありません。こういった重大な病は末端の努力で治すこと、ほとんど出来ません。それどころかソニーや米国Yahoo、あるいはNECなどの例をみても、経営陣を内部昇格で変えてもほとんど何も変わりません。
一度ガラガラポンするとか経営陣を総入れ替えするとかしないとなかなか建て直りません。

結局アップルもジョブズ復帰に伴い経営陣をNeXT出身者に入れ替え、マイクロソフトから輸血を受けての再出発でしたから、一度倒産したようなものです。ジョブズだって一度は社外に追放された身でしたから、そんなふうに外部から新しい血が入らないとやっぱり無理なんだな、って思います。

さて日本のエレクトロニクス陣営はいま瀬戸際にいます。しかしどの会社も優秀な人材や金になる事業のひとつやふたつ、今でも持っています。是非なんとかして知恵を絞り復活して欲しいと思っていますが果たして成るか………。

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