2013年12月18日水曜日

日本人に必要な英語のレベル

昨日ツイッターを眺めていたら、シリコンバレーで会社経営をなさっている海部 美知さん(@MichiKaifu)が面白いことを言っておられた。


 海部氏が提起している問題は2つある。ひとつは、「多くの日本人は、英語以前に日本語ですら要点を絞った文章を書くのがヘタ」という問題。もうひとつは別に「リアルタイムの英会話なんて必要ない 」という話だ。

この2点、激しく同意せざるをえない。

論理的な文章を書く訓練が欠落している
 最初の「文章のうまい/ヘタ」の話で言えば、僕自身も大学に進学するまで、論点を絞った簡潔な文章というのが一切書けなかった。これは仕方のない話で、当時の日本では小中高を通して「文章を書く」と言えば読書感想文とか「夏休みの思い出」のような、散文のようなモノしか書かされなかったからだ。
 でも、大半の人にとって、社会に出て必要になるのは散文を書く能力ではない。この辺りの教育の在り方はもっと考え直してもよいだろう。ただ、そんな話をツィートしたらところ、こんなツィートを頂いたので、今は少しはよくなっているのかも知れない。


リアルタイム英会話は万人に必要なのか?
 次の「リアルタイムの英会話なんて必要ない 」という話。
 これもまったくその通りだと思う。日本人口の99パーセントぐらいの人にとって、リアルタイムに高度な英会話をできる能力なんてまったく必要ないのだ。もう少し詳しく考えてみよう。

 まず人々が必要とする英語能力を3つに分けて考えてみる。

1)英語なんて基本的に必要ない。たまに観光旅行に行った時に、レストランで食事が頼めれば充分。

2)基本的に読み書きが出来ればいい。海外と仕事しているけど、やり取りのほとんどはメール。だから時間もかけられるし、文章も推敲を重ねられる。会話は3年に1回の海外出張ぐらい。必死になれば、なんとかならなくもない。

3)海外に在住、あるいは外資系企業に勤務しており、仕事相手は基本的に常に外人。会議も資料も基本的にすべて英語。リアルタイムの英会話能力も、文章能力も、プレゼン能力も必要。

 多分この3グループを人口比で考えてみると、90パーセントで1)で、9パーセントぐらいが2)。そして3)は1パーセントに満たないだろう。

1)の人たちは、中3までの英語がキチンと分かればもう「出来過ぎ」なレベル。高校英語は必要ない。高校3年間は中3までの英語をひたすらやり直し、血肉にしたほうがずっと実用的だろう。

2)は、英検準1級とかTOEIC 700点ぐらいのレベル。「出る単」を丸暗記して、高校英語の文法が分かれば、まあ普通に辿り着ける。

3)のレベルは、英検1級でやっと入り口の世界。英語は英語で憶え、英語の思考回路を形成する必要がある。英語の論説や新聞記事などがスラスラと読め、よどみなく喋れないと仕事に差し障りがある。多少訛ってたっていい。それより大事なのは、書く時も話す時も分かりやすくロジカルに意思の伝達ができること。

大事なことはなに?
 幼児の頃から躍起になって英会話学校に行く必要なんて、多分ない。でも1)〜3)に共通して必要なこと、それは伝えたいことを簡潔にまとめられる能力だ。ロジカルシンキング、って言ってもいい。そしてそれは言語に依存しないスキルのはずなんだ。おそらくそこんとこが、日本の教育から決定的に欠けているところなんじゃないだろうか? そんなことを思っていたら、TninityNYCさんのこんなツィート。
 ロジカルに考える。そしてそれを簡潔に伝える。それを母国語できない人が、他国語でできるわけないのだ。

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 そうそう、最近TOEIC初挑戦の高校生に買ってあげた本。「TOEIC単語集としてベストセラー」というレビューを読んで買ってみましたが、実際に2)のレベルの人に必要な単語がギッシリです。特に例文がヨイ。おすすめです。






1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

海外留学4ヶ月目のものです。
非常に納得しながら拝読させていただきました。
こちらに来て、自分の「ロジカルのなさ」については痛感してばかりです。
よろしければこのロジカルさ、言いたいことを凝縮する術を練習する方法など、
ご意見をお聞かせ願えませんでしょうか。
よろしくお願いします。