2007年9月15日土曜日

地球温暖化は本当か?

矢沢 潔氏著の「地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測」という本を読んでみた。


地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測
矢沢 潔
技術評論社 (2006/12/26)
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この本は[http://d.hatena.ne.jp/Matsuhiro/20070219:title=アルゴア氏の「不都合な真実」]の対極にあるような内容で、地球温暖化に対して真っ向から疑問を呈している。 この問題に対して視点を多様化するという意味では極めて有用な本であろう。実に面白く一気に読んでしまった。

温暖化肯定派の主張に文句をつけている割には著者の主張にもあまり根拠を感じられないのが食い足りない。重箱の隅をつついているような印象を免れられないのだ。温暖化肯定派の主張はいかに根拠が希薄か、という点にこだわりすぎており、逆になぜ温暖化していないと言えるのかの根拠はほとんど提示されていない。

例えば地球シュミレーターと呼ばれるスーパーコンピューターを使ったシュミレーションに対して盛んにいちゃもんを付けている。筆者の主張によれば、シュミレーションの結果はあくまでも「可能性」であって「予測」ではなく、しかも地球シュミレーター自体が温暖化論者達の予算獲得手段に過ぎないと一刀両断している。

そしてシュミレーションが当てにならない例として、人口爆発も「予想されたほど増えなかった」とケチョンケチョンに貶しているが、中国が一人っ子政策などの人為的な措置を断固としてとったからこそ当時の38億人から65億人への増加で済んでいることには都合良く触れておらず、将来90億人を超えた時の食料事情などにも言及していない。もし当時中国政府が「これはしょせんひとつの可能性に過ぎない」などとしていたら今頃人口問題はどうなっていたのだろうか?

地球シュミレーターの予測が現時点で行えるもっとも緻密なシュミレーションである以上、決して無視すべきデータではないであろう。もしこの「可能性」が現実になったらどうするのか?科学的根拠が正確になった頃にはまるっきり手遅れかもしれないのだ。

著者はここ数年で気温が上がっている原因を「地球の自転や公転の不規則な運動によるもの」と「太陽の活動の変化によるもの」の2つをあげている。だが人間の活動により温室効果ガスが大量に増えていることは紛れもない事実であるのだから、これを勘定からまるっきり外してしまうのもまた極めて暴論であろう。

かなり辛口になってしまったが、「不都合な真実」]と合わせて読んでみることを強くお奨めします。非常に有意義な本でした。読んでよかったです。

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