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Brighture English Academy 代表。趣味はウクレレとかハイキングとかDIYとか旅行などなど。在米20年。シリコンバレーに住みつつ、日本とアメリカとフィリピンで会社経営しています。最近は英語教育がライフワークになりつつある。

2011年1月16日日曜日

サラ・ペイリン... オワタ

数日前のブログに書いたんですが、例のアリゾナの銃撃事件で、サラ・ペイリンが自分のWeb サイトに載せていた銃眼付きの米国地図が非常に話題になり、メディアやネットでかなり批判されました。

サラ・ペイリン、ここで反撃に出ようと思ったんでしょう。8分近いビデオを作成し、犠牲者の追悼式の前日に自分のweb サイトに載せました。そしてこのビデオ、あちらこちらで放送されました。

ところが犠牲者への追悼をメインにすれば良かったのに、追悼はホンの始めの数分で、延々と「自分への批判した世間への反論」をやってしまいました。

まあビデオの口調ひとつととっても却って賛同者が離れていってしまうような激しさで、一体この人、何考えてんだろ...と思わせてしまう内容でした。




そしてこのビデオの中で、こんなことを言ってしまいました。

"Within hours of a tragedy unfolding, journalists and pundits should not
manufacture a blood libel that serves only to incite the very hatred and
violence that they purport to condemn. That is reprehensible."

「事件が報道された数時間後から、ジャーナリストや事情通は、「血の中傷(blood libel)」を続けました。そして暴力を鎮めると称して憎悪や扇動したのです。これは叱責に値します。」


まあこれを言ったのは良しとしましょう。しかしこの中で使われた”blood libel”は非常にマズいワードチョイスでした。

blood libel というのはその昔、「ユダヤ人がキリスト教の子供を誘拐し、殺して生け贄にした」というウソの話を指しているんです。そしてこのウソの話を信じたキリスト教徒たちが、何百年にも渡って何千人というユダヤ人を殺してきたわけです。こういう神話のような伝説のような作り話が、たとえばユダヤ人の大虐殺にも繋がっていたりするわけです。

このスピーチを聴いたユダヤ人たちは激怒し、なんと共和党の識者に至るまで「ペイリンは利己的」、「追悼心がない」などなどと始まってしまいました。ニュースでもかなり取り上げられており、「salah palin blood libel」とググるともうドカドカと色々でてきます。

翻って株を上げたのがオバマ大統領。

追悼式のメインスピーカーとして演説したのですがこれが見事で、いつもはオバマ批判一色のFoxニュースさえこのスピーチをベタ褒めでした。



この2人のスピーチを聴いてみるとですね、なぜ一人がアリゾナの州知事どまりでもう一人が大統領なのかしっくりきます。


サラ・ペイリン終わったか...と思わせてくれる出来事ですが、次の選挙まであと2年。どうなることやら...


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