私はクパティーノ(Cupertino)という、サンフランシスコから南に80キロ移動したところにある、小さな町に住んでいます。人口は5万8千人。青森県むつ市が人口6万人ですから、どのくらい小さい町なのかなんとなくイメージが湧くのではないかと思います。
そんな小さな町なのですが、非常に有名な町です。アップルとヒューレット・パッカードの本社を市内に抱えています。他にも世界的に有名な会社の本社、支社などがゴソゴソと建っており、シリコンバレーの中心地といった感じのところなのです。
教育程度も極めて高く、土地の値段も東京の世田谷にでも住んでいるのかと思うほど高く、動物が棲んでいそうなボロ屋でさえ80万ドルするようなところです。2階建てのちょっと立派な家は軽く150万ドルとかします。100円換算で1億5000万円と思って頂ければまあ感じが掴めるかと思います。
そんなクパティーノ市、もうひとつ特徴的なことがあります。
それはアジア人の多さです。
2010年の国勢調査によると、なんと人口の
63.3%がアジア人で
31.3%が白人
と、白人のほうがマイノリティになってしまっています。
このアジア人の内訳ですが一番多いのが中国人で28.1%、次に多いのがインド人で22.6%です。ちなみに日本人は3.3%ですが、100人中3人と思うとけっこう多いですよね。
ちなみに2000年の国勢調査の時には白人が50.14%と、まだかろうじて半数は白人だったのです。ところがあまりにも有色人種が増えたことに嫌気がさしたのでしょうか?みんなドンドン引っ越して、今ではアジア人だらけです。
ちなみにアジア人は2000年に44.4%でしたから19%も増えた格好です。
中国人は23.8%から28.1%ですから4.3%の増加です。
しかし一番増えたのはインド人です。
8.72%から22.6%と倍以上です。
こんな人種の構成になってくると、まったくアメリカに住んでいる気がしません。なんとなくね、シンガポールと雰囲気がよく似てきました。
なぜこんなに中華系とインド人が増えているかというと、彼らが優秀だからです。
この人達の大半がアップルやグーグルなどの超優良企業に勤め、億単位の大きな家に住んでいます。インド人も中国人も働き者で教育熱心ですから、この学区の一番いい高校などはインドに来たのかと思うほどインド人ばかりなのです。
アップル、グーグル、フェイスブックなどというとなんとなく創業者のイメージから白人の会社って気がしますよね。
でもそれらの会社の屋台骨を支えているのはインド人と中国人です。
しかしただ働き者というわけではありません。主張することはしっかりします。日本人など彼らに比べれば羊のようなおとなしさです。
特にインド人は自己主張も激しく、彼らとの近所付き合いや会社での上下関係などもなかなか難しいものがあります。慣れを要するとでもいえばいいのでしょうか?
日本も少子高齢化や人口減少などで社会保障費は上がるのに税収が減る一方ですが、もし移民解禁などということにでもなればおそらくインド人と中国人が大挙してやってくるでしょう。またNECやソニーといった大手の凋落があまりにも激しいですから、これらの会社が中華系の企業に買収されてしまうことなども大いにあり得るでしょう。
するとあなたの上司や同僚がインド人や中国人になっていきます。
別にそれ自体は悪いことでもなんでもありません。ただ慣れを要するというだけの話です。
今までは移民と言えば低所得で教育程度が低い人がやって来てダーティな仕事をやってくれましたが、そういう時代はボチボチ終わりだと思います。極めて有能な外国人がやってきて、あなたの上司や同僚や部下になっていく……そんな時代がもう目前です。
その一方で従来通りのダーティな仕事を厭わない外国人も入り続けるでしょう。ですから教育程度や所得が低い人達はそうした層と競争し、教育程度や所得も高い人はまた別の層の外国人と競争となります。
日本は先進国ではなくなりつつある……。そのことを直視して英語を憶えるなり何なりして人生設計をしたほうがいいように思います。
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