2013年5月4日土曜日

アメリカと銃〜My First Rifle

 アメリカのケンタッキー州で4月30日に、5歳児が誤ってライフルを発砲し、2歳の妹を撃ち殺してしまうという信じられないような事件が起きました。母親がほんのちょっと眼を離したスキの出来事ということです。

銃の扱いは「ライフスキル」
 このニュースの仰天なところがここからです。まず警察からのコメント。

「目を離したすきに起きたあっという間の出来事。この地域では5歳児が銃を持っているのは珍しくない。親が子どもに銃を譲り与えることがある」

 このライフル、22口径の単発式のもので、少年は5歳の誕生日のプレゼント(!)ととしてこのライフルを貰ったそうです。

 5歳って自転車の乗り方とか読み書きなど、人生を歩んでいくのに必要不可欠なライフスキルを身に付ける時期だと思うのですが、銃の扱い方がそのひとつに位置づけられていることへの驚き。

そうそう、5歳児が買ってもらったライフルのコマーシャルはコチラです。



 銃はどこにでもある
 私はこの事件があったすぐ隣の州に5年ほど住んでいたことがあります。本当にどの家にも銃があります。むしろ銃がない家を探すほうが難しいでしょう。シリコンバレーだって同じこと。中西部の田舎よりは少ないですが、それでも射撃場はいつも混んでいて、銃砲店も賑わっています。

 私が住んでいるシリコンバレーは全米の中でももっと安全なエリアのひとつですが、それでも時々銃犯罪が起きます。スティーブジョブズが亡くなった日には職場で銃を乱射した男が武器を持ったまま逃走。途中で全く無関係のHPの社員が撃たれました。町中の学校やお店がすべて閉鎖となり、異様な雰囲気でした。逃走犯は翌日に射殺。私はたまたまこの犯人を射殺した警察官の表彰式に出席する機会があったのですが、まだ20代の婦人警官でした。優しげな面持ちの金髪の美人警官が逃走した犯人を撃ち殺したことがどうも頭の中でリンクせず、奇妙な感じでした。

 数年前には解雇を逆恨みした男が会社の上司と人事部の人を撃ち殺し、ピストル自殺するという事件もありました。また帰宅時に自宅で泥棒に遭遇し、銃を突きつけられてなにも出来なかった日本人の話も聞いたことがあります。

持つか持たないか?
 日本から比べればずっと多い強盗の件数、あるいは強盗がほぼ100パーセント銃武装している現実を考えると、一丁ぐらい銃があってもいいかな? と思う時がないわけではありません。こうした話をアメリカ人の友人たちと話すと、従軍経験者はほぼ全員口を揃えて「買うなら45口径を買え」と言います。そうすればドアごと強盗を撃ち抜ける、というわけです。そこまでじゃなくても一丁ぐらいは持っていてもいいと考えるのはごく普通の感覚ですし、実際射撃場に行けばカップルや家族連れで来ている人が沢山います。

 私は銃を所有したことも、今後するつもりもありませんが、犯罪者も含めほぼすべての人が銃を所有していること現実を踏まえてみると、銃というものがどんなものなのか知っておくのは悪くないと考え、数年前から時々射撃場に銃を撃ちに行っています。けっこうキチンと的に当てるの、難しいものです。

子供用、女性用
 今回の報道を聞いて、子供向けの銃が販売されていることに衝撃を受けた人も少なからずいるのではないのでしょうか? 子供用の他、女性用と銘を打ったピンク色の銃なども販売されています。



ほら、これなんかかわいいですよ。ハンドバッグにぴったりと収まるサイズです。



感覚的にはスマホのデコカバーとあまり変わらない気がします。ピンクやらラメ入りやら色々。そのうちハローキティとかも出てくるかもしれません。

なぜそこまで銃を持ちたがるのか?
 なぜここまで銃が普及しているのか? その要因は色々あるでしょう。全米ライフル協会の政治力、銃を持つ権利が憲法で保証されているなどなど、すぐに幾つかの理由が頭に浮かびます。

 ですがおそらく根本的な理由。それはアメリカ人がその血に持つ「恐怖心」の裏返しではないかと思います。

 アメリカは建国以来、信じられないほど沢山の戦争をしてきました。建国以来の235年のうち、何と214年は戦争をしている国、それがアメリカという国です。国土そのものもインディアンから取り上げたものですし、その後も戦争を繰り返しては国土を拡張してきました。そうやって建国していったことに対する原罪のようなものに対する恐れ、それが銃の所有という形で現れているような気がします。





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