脱貧困の経済学-日本はまだ変えられる
posted with amazlet at 09.09.08
飯田泰之 雨宮処凛
自由国民社
売り上げランキング: 662
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変わるかも知れない「経済成長+適正な所得再分配」で貧困は解消できる
カリスマ(死語)ブロガー、小飼弾さんのブログを読んでいたらちょっと興味深い書評を見つけてしまい、思わず注文してしまいました。
「脱貧困の経済学」は、今やワーキングプアのスポークスパーソンとなった雨宮処凛と経済学者、飯田泰之の対談です。
雨宮処凛って左翼運動家らしいので、まあ「こんなもんか」と思って読みましたが、なんかこの人って社会常識がないなあ... と思ってしまうのがまず第1。
彼女、盛んに政治や企業を攻撃します。でもこの人、日本が置かれている状況、あまりにも把握できてないなあ... と思ってしまいました。
若者を2重に搾取する世代間格差や地方格差は確かにヒドいけれども、でも20代が投票に行かないから仕方がないですね。政治にきちんと若者のための政策を打ち出して欲しかったら、まずは選挙にいって投票しましょう。20代の投票が自分の命運を左右するとなれば、政治家だってもう少し真面目に若者のいうことを聞きますよ。この間の選挙はそれでもずいぶん良かったようです。つまり実はこの貧困問題って、若者自身の責任かも知れません。
雨宮処凛の「最低賃金を上げろ!」っていう主張なんかもですね、そんなことしたら企業が海外に出て行ってしまうだけ、という極めて自明なことが分かっておらず、なんだかイタいです。
雨宮処凛を批評するのかこれぐらいにして...
雨宮処凛が出すおバカな質問を飯田泰之が解いていく、という本の形態は非常に分かりやすくていいですね。
この本のいいところは日本に貧困問題が分かりやすく解説され、それを解決するためのいくつかの案がまた丁寧に検証されている点です。
でも読後感はあまりよくない。
まあ貧困がテーマじゃ仕方がないですね。
私はね、アメリカのコミュニティカレッジみたいなシステムが日本にも出来ればいいのにな、と思いますね。
1学期の1教科あたりの授業料がわずか1万3千円程度。(ホントです)
これで自らを再教育できるんです。
授業内容も多岐に渡ります。
なぜこういうシステムが日本にないんでしょう?
もう子供は減る一方なんだから、社会人を再教育する為の場を充実させた方がいいと思うんですけどね。
まあ日本に住んでなくて良かった!
と思わせてくれる1冊です。
是非ご一読ください。
かなり強くお勧めします。
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