大切な恋人とのデートの日に大雨が降ったり、一日中仕事場から出れない日に限っていい天気だったりします。
試験の日に風邪をひき、滅多にスピート違反なんかしないのに、たまたまスピード違反をした日に限ってお巡りさんに捕まったりね、とにかくなかなか思うようには進んでくれないのが人生です。
運がいい日だってある
でもその一方で思いがけないほど運が助けてくれる時もあります。私自身、かつて16歳の頃に海外への脱出を願っていたら、何故か交換留学生の応募試験に受かってしまいましたし、30代の半ばにいつかアメリカで働いてみたいと思っていたら、ちゃんとそういう機会に恵まれました。
人生には「あの時は運が良かった」としか言いようのないことも確かにあるのです。
運を引き寄せる
また「あの時には運を自分のほうに引き寄せたな」と感じる時もありますし、「あの時は自分で運を手放してしまった」と感じる時もあります。野球やアメフトなどの試合を見ていても、試合の中でチーム間を運が行ったり来たりするのが見て取れます。最初は拮抗していた力がどちらかのチームがヒットを打つことなどして崩れ、そこから運が転がり始めます。走者を出したチームは運を引き寄せて次々を走者を塁に出し、得点に繋げて行くのです。
負け始めたチームは動揺してリズムを崩し、つまらないミスを犯し、肝心な所で固くなって運を手放していきます。やがて気持ちが折れ、運を投げ出してしまいます。その時点で勝敗は決まってしまいます。
ところが負けているほうのチームがスピリットを落とさず、苦しいところを凌ぎ切って行くことがあります。失敗しても引きずらず、次の打席はまるで初打席のようにまっさらな気持ちで臨み、最後まで勝ちを諦めません。一方勝っている方のチームは慢心し、せっかく出来た流れを大切にしなくなることがあります。すると運の流れが逆回転を始めるのです。
やがて運が負けていたほうのチームに味方し始めます。ヒットが出て得点に繋がっていきます。スポーツを生で観戦する醍醐味は、こうした流れを肌で体感できることでしょう。なかなかテレビではその臨場感が伝わらないものです。
生活もまた同じ
同じことは個人の人生に当てはまるのではないか……と私は考えています。イヤな担任の先生だったあの一年間。
嫌がらせを受けたあの職場。
英語が喋れずに右往左往していた、アメリカに移り住んだばかりのあの頃。
「どうせオレなんか……」と運命を嘆いて努力を放棄し、投げ出してしまった時もあれば、なりふり構わず何とか食らいついて辛い時を凌ぎ、やがて運が自分に巡ってくるのを待てた時もあります。
こうしたことを繰り返して行くうちに、運が巡ってこない時を凌ぎ切っていく感覚というものが身に付いていくように思うんです。
身内や友人に不幸が続いたあの年。
失職したあの時。
これまでの私のつまらない人生にもそれなりに上り坂も下り坂も、そして「まさか」もありましたが、どれも凌ぎ切っていくことで、やがて運命が好転してきた時にそれに乗ることができたように思います。
勿論ダメだった時もたくさんありました。
尻尾を巻いて逃げ出したあの時。
些細な失敗で挫けた苦い思い出。
でもそうした失敗を引きずらず、むしろ糧にしていくことで、運を引き寄せ、味方にしていけるように思うんです。
挫けそうになったら
苦しい時にはトコトン苦しいことが続くものです。そしてたいして努力もしていないヤツが楽しそうに過ごしている姿が目に付きます。残念ながら世の中にはコントロールできない運もたくさんあります。
詐欺師がデートの日に晴天に恵まれ、善人がデートの日に雨が降ったりすることもあります。
こういう大きな流れはおいそれと変えることなんて出来ません。善人も悪人も等しく晴天に恵まれ、雨に降られ、洪水や地震にも遭ってしまうんです。人間が出来ることなんて何にもありません。
しかしこうした大きな流れはある意味全員に平等ですから、嘆いたって仕方がありません。
生まれてくる場所、時代。親だって選べません。 これらは配られてしまったカードのようなものです。嘆いたって変わりませんから、手持ちのカードでどうやって運命を好転させていけるのかにフォーカスしたほうがよほどいいように思うんです。
雨の日には雨を嘆くよりも、傘を差したほうがよほど過ごしやすくなります。
運を呼び込もう
当たり前のことをコツコツとこなし、仲間を大切にし、住む場所、働く場所、交友関係を風通しの良いものし、運が入ってきやすい環境を作っていくこと……自分なりに四苦八苦してきて、そういったことがとても重要なのではないかと感じています。風通しが良ければさまざまなものが入ってきますから、良いモノを捕まえて悪いモノは手放していく。そんな感覚が大切なのではないかと思うんです。「動かされないようにしっかりと立ち、主の業に常に励みなさい」
というのは私の好きな聖書の言葉ですが、「運」という名の神様に味方してもらうには、結局ブレない、諦めない、投げ出さない、自分の明るい未来を信じ抜くこと、ということ以外にないように思うんです。
だから明るい未来を信じて、今日の仕事を淡々と、そして着々とこなしていきましょうか。
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